実習記録集「ひろはら」
-より実りある実習のために
実習を重視するこども学科では、こども学科の前身の初等教育科開設以来、実習を行った学生達全員の手で、実習記録集『ひろはら』を刊行してきました。はじめて教師・保育者の立場に立った学生は、教えるということ・育てるということについて真剣に考えます。
その思索の結果が書き綴られるのです。実習体験はこうした言語化を通じ、より多くの学びをもたらすものとなります。
また、『ひろはら』によって学生が互いの実習体験と思索に触れることで、相互の学び合いが可能になります。
また、授業や実習指導の中で、『ひろはら』は教材として用いられることもあります。後に続く後輩は先輩達の記録に学び、実習への意欲や理解を高め、自らの実習体験をより実りあるものとすることができます。身近な先輩の体験記は、公刊されている教育図書とは一味違い、自分の姿と重ねながら読むことができるからです。
卒業生からは、卒業後も『ひろはら』を折に触れて読み返すことで、教師・保育者をめざし懸命に努力していた頃の自分に立ち戻ることができるという声が寄せられています。
《実習体験の共有と継承》 という役割を担って刊行してきた『ひろはら』は、本学科の伝統を築く上でかけがえのないものとなっています。
こうした『ひろはら』に関する本学の教員・保育者養成の取り組みが評価され、平成17年度には文部科学省の「特色ある大学教育(特色GP)」として採択されました。