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本学園の建学の精神に息づく渋沢栄一の哲学

新一万円札の顔、渋沢栄一

学園創立者 佐久間惣治郎(左)と渋沢栄一 学園創立者 佐久間惣治郎(左)と渋沢栄一

 7月3日から一万円札の人物像が、渋沢栄一に変わりました。

 「日本資本主義の父」と呼ばれる渋沢栄一は、第一国立銀行や東京商法会議所、東京株式取引所といった多種多様な会社や経済団体の設立・経営に関わりましたが、「道徳と経営は合一すべきである」との理念を持ち、現代の企業経営にも通ずる経営哲学を有していました。大正5年には、自らの経営哲学を語った談話録「論語と算盤」を著し、後世の経済界や経営者に多大な影響を与えました。

建学の精神に息づく渋沢栄一の哲学

 千葉経済大学短期大学部を含む千葉経済学園の建学の精神は「片手に論語 片手に算盤」。

 本学園の創立者である佐久間惣治郎は、渋沢栄一に共鳴し、その哲学を教育界において実践すべく、建学の精神を打ち立てたのです。昨年創立90周年を迎えた本学園で学んだ卒業生は6万人余に達し、様々な分野で活躍し社会に貢献しています。

本学園ならではの授業「建学の精神を学ぶ」

 本学園では建学の精神をとても大事にしており、大学の授業として「建学の精神を学ぶ」を設け、多くの学生がこれを学んでいます。短大の学生も大学との単位互換制度を利用して受講することができます。
 この授業は、専門的知識だけではなく高い道徳観という人間力を兼ね備えた総合的能力の育成を目的としており、学内外の専門家がオムニバス方式で担当しています。

本学学長佐久間勝彦の講義

 5月13日第3回目の講義では、短大と大学の学長を兼ねる佐久間勝彦が、「『論語と算盤』を野球に活かす人、教育に活かす人」と題し、建学の精神を分かりやすく説明しました。

 前半は、元WBC日本代表監督の栗山英樹氏が「論語と算盤」を愛読し野球の指導に活かしていることや渡米前の大谷翔平に「論語と算盤」を渡したことなどに触れ、身近に感じる話題から学生の関心を惹きつけ、「論語と算盤」の現代的意義を説いていきました。

 後半は、創立者佐久間惣治郎の教育理念を、渋沢との関係性や対比の中から解説し、建学の精神の奥深き背景の世界に学生をいざないました。また、渋沢は多くの大学の創立に関わりましたが、建学の精神に「論語と算盤」を掲げるのは本学園のみであるということにも触れています。

図書館講演会で渋沢栄一の地域との関わりを学ぶ

 7月1日(月)には、千葉経済大学総合図書館が「図書館講演会」を開催。渋沢史料館の館長である桑原功一氏をお招きし、「渋沢栄一の『地域』へのまなざし」というテーマでご講演いただきました。

 本講演は、地域の方々がご参加いただける講演会であると同時に、「建学の精神を学ぶ」の講義でもありました。
 講義としては第4回目にあたる本講演では、生涯の業績を通じて渋沢が地域をどのように捉え、地域とどのように関わってきたのか、また野田を中心とした千葉県との深いつながりについて説明がなされました。

 地域の方々と学生が席を同じくして共に学ぶ場となりました。ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。

 本学園は今後も、建学の精神「片手に論語 片手に算盤」を胸に刻み、地域のみなさまとの関わりを大事にしながら、専門的知識と倫理感を兼ね備えた有為なる人材の育成に努めてまいります。